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診療科のご案内

 
 

感染制御科

感染制御科 部長代行 根本 隆章

  • 専門分野・得意とする手技

  • 市中感染症
    院内感染症
    外科感染症
    診断学
  • 略歴
  • 2004年 聖マリアンナ医科大学医学部卒業
    2004年 聖マリアンナ医科大学付属大学病院 初期研修医
    2006年 聖マリアンナ医科大学付属大学病院 総合診療内科
    2010年 聖マリアンナ医科大学 内科学 助教
    2015年 東京城東病院 総合内科
    2016年 川崎幸病院
  • 認定資格等
  • 日本感染症学会専門医
    日本内科学会認定医 総合内科専門医
    インフェクションコントロールドクター
    日本感染症学会指導医

方針と特徴

2016年10月より感染制御科が始動し、2年半経過しました。
当院は地域の中核病院として、救急医療体制の構築に力を入れるとともに、内科系、外科系診療科共に質の高い医療を供給するため、病院スタッフが一丸となって取り組んでいます。 当院では肺炎や尿路感染症、感染性心内膜炎、髄膜炎、蜂窩織炎などの市中発症の感染症の他に、様々な治療を行う過程で不幸にも生じてしまった術後感染やカテーテル関連尿路感染、カテーテル関連血流感染、 クロストリジウム・ディフィシル感染症などの治療が必要な患者さんが多数入院治療を受けています。
そのような状況の中で感染制御科は、適切な診断及び、抗菌薬の選択、変更、終了の見極めを行い、臨床の最前線で診療されている先生方と一緒に患者さんの診療にあたっています。 当科の目標は、現場の先生方の負担を軽減し、耐性菌を減らし、不必要な抗菌薬の使用を抑える事です。具体的には、直接ご相談を受けた症例以外に、血液培養陽性例、耐性菌検出例、広域抗菌薬長期投与例(基本的に14日以上)の症例は、全例介入を行っています。
また、感染制御に関してもICNや薬剤部門、検査部門と連携を取りつつ、積極的に取り組んでいます。手洗い、マスクやガウンの着用、薬剤や消毒薬の取り扱い、ごみの捨て方などについて、患者さんのみではなく病院の各スタッフの安全を守るために、皆様にフィードバックをかけています。

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診療実績

表1 診療科別介入症例数(2018年4月1日~2019年3月31日)

総数 心臓外科 循環器 腎臓内科 消化器内科 泌尿器 婦人科 外科 脳外科 整形外科
4月 29 6 0 4 7 1 0 4 4 3
5月 36 10 3 4 9 3 0 4 1 2
6月 45 9 8 4 4 1 0 8 8 3
7月 31 7 2 5 2 3 0 2 2 8
8月 31 7 2 5 2 3 0 2 2 8
9月 39 12 3 3 9 1 0 4 5 2
10月 58 16 3 4 9 3 0 5 6 1
11月 50 13 4 4 9 0 1 5 3 0
12月 38 13 6 2 7 1 1 5 2 1
1月 41 9 4 6 8 2 0 6 4 2
2月 38 8 1 3 8 1 0 2 1 1
3月 36 14 4 2 4 2 0 9 1 0
472 124 40 46 78 21 2 56 39 31

※他院におけるデータでは、700床クラスの病院における感染症コンサルテーション症例数は、年間550から600件。

  • 薬剤耐性菌の検出数
    2016年10月より感染症コンサルテーションによる感染症診療が開始。
    2017年4月1日から2018年3月31日の1年間と2018年4月1日から2019年3月31日の1年間に検出されたカルバペネム耐性緑膿菌は15/150(10%)から24/176(12%)で、前年同様低い検出率を推移しています。2018年度も多剤耐性緑膿菌は、検出されませんでした。
    検出されたMRSAの黄色ブドウ球菌に対する割合は前年度よりも低下し、平均31%。ただし、AMR対策アクションプランの目標値は2020年までに25%であるため、さらなる努力が必要と考えています。 MRSAはICT活動だけではなく、手指衛生や手袋、ガウン装着を要する接触感染予防策の一層の強化を感染管理認定看護師と共に実施することが重要であると考えています。
  • 昨年に引き続き、感染防止対策加算Ⅰを維持し、病院経営への貢献もさせていただいています。(感染防止対策加算Ⅰであることにより、一人あたりの入院患者につき490点の加算がつきます)
    また、今年よりAST(Antimicrobial Stewardship Team)活動により、AST加算がつきました。(AST加算により、一人あたりの入院患者につき100点の加算がつきます)

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展望

現場の先生方のご協力のお蔭で、感染症コンサルテーションの業務は比較的スムーズに進んでいます。引き続き、感染症コンサルテーションを通じて、患者さんのみでなく、各科の先生方のお役に立ちたいと考えています。
感染制御に関しても、手洗い順守率や検体の扱い、各種感染予防策の励行など、不十分な点が多数あり、一つ一つ取り組んでいきたいと思います。
当院は、大動脈手術件数が多い病院であるため、グラフト感染患者の症例も多く経験されます。グラフト感染に関しては、エビデンスが構築されていないことが多く、当院の経験を通して、世界にエビデンスを発信していければと考えています。
また、稀有な症例も経験できますので、そのような症例の報告、さらには、より質の高い医療を実践できるよう、より専門性が高くエビデンスに担保された卒後教育に対しても力を注いでいきたいと考えています。