当センターの特色
川崎幸病院での放射線治療の特徴
東大病院との連携 ~質の高い治療~
私たちは、放射線治療を開始するにあたり、東京大学医学部附属病院の協力を求めました。その結果、東大病院放射線科の協力のもとに、大学病院と同一機種の最新の放射線治療装置(直線加速器;リニアックともいう)を導入し、大学と情報を共有しながら全く同じ水準の、質の高い治療を実現しています。
IMRT(強度変調放射線治療)~最新の治療技術~
IMRTとは、コンピュータ制御により、多方向からの照射ビーム内の放射線の強度を調節することで、正常組織への放射線照射線量を抑えつつ、かつ腫瘍部分に放射線を集中して照射できる画期的な照射技術です。この技術により、正常組織への影響を減らし、効率的に腫瘍のみを攻撃することが可能になります。
小型肺癌に対する三次元原体照射の線量分布
リニアックのガントリー回転と治療寝台の位置移動を組み合わせた11門照射(コプラナーで5門、ノンコプラナーで6門)。
肺腫瘍に限局して高線量の放射線照射を行っています。
IGRT(画像誘導放射線治療)~高精度治療~
IGRTとは、放射線治療時に画像情報を取得し、腫瘍の位置誤差を補正しながら正確に放射線照射を行う技術のことです。当院の治療装置にはCT装置も一緒に装填されており、これを用いて治療前の位置合わせを行います。また当院では、従来の3軸方向にさらに回転方向の3軸が加わった6軸補正法を用いています。これにより、治療計画で立てた理想のプランに限りなく近い正確な照射が可能となります。
治療計画用CTと治療装置のコーンビームCTを組み合わせた位置照合画像(右図)と、HexaPODシステムとiGUIDE表示(左図)。
当院では、精度向上のためHexaPODシステムを導入し、6軸補正法を用いた治療位置の照合を行っています。