がんの四大治療法
がんの四大治療法
現在行われているがんの治療法には、主に、①手術療法、②放射線療法、③化学療法(抗がん剤)、④免疫療法の4つがあり、これらをがんの四大治療法とよんでいます。 日本では、これまで手術ががん治療の中心にありましたが、近年は化学療法や放射線療法が進歩し、がんの種類やステージ(病期)によっては手術と変わらない効果が認められるようになってきました。
がんの集学的治療
このように、がんの治療には大きく四つの治療法がありますが、場合によっては、2つ以上の治療を組み合わせることもあります。 手術療法、放射線療法、化学療法、免疫療法を組み合わせた治療をがんの「集学的治療」と呼び、四大治療法を効果的に組み合わせ併用することで、より大きな治療効果が期待できます。 川崎幸病院においても、従来行ってきた手術療法と化学療法に加え、2012年7月より放射線治療を開始したことにより、がんの集学的治療が可能となっています。
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がんの治療法を選択するためには、まずさまざまな検査を行いがんの状態や場所、進行度を調べることが大切です。
検査の結果をもとに、医師は、“患者さんのがんにはどの治療法がもっとも効果的か”を判断し、患者さん・ご家族に治療法を提案し、患者さん・ご家族の希望を伺い相談しながら治療法を決めていきます。
がんという病気は、病状、治療方針、その後の療養などを患者さんとご家族に充分に理解していただくことが大切です。
また、治療方針を選択するのは患者さんご本人とご家族です。納得いただける治療法をわたしたち医療スタッフとともに考えていきましょう。お悩みのことがございましたら、医療スタッフにご相談ください。
- 手術療法
- 放射線療法
- 化学療法
- 免疫療法
免疫とは、体の中に侵入した異物を排除するために、私たちが生まれながらに備えている能力です。免疫療法は、私たちの体の免疫を強めることによりがん細胞を排除する治療法で、化学療法同様、全身に効果がおよぶ全身療法のひとつです。 2018年にノーベル医学生理学賞を受賞した本庶佑教授が開発したニボルマブ(オプジーボ)という免疫チェックポイント阻害剤と呼ばれる画期的な薬が代表的です。 現在保険診療の範囲は一部のがん種に限られていますが、今後適用範囲の拡大が期待されており、これまで一般的に行われてきた手術療法、放射線療法、化学療法に続く新たな治療法として注目されています。 川崎幸病院でも胃癌、肺癌、食道癌などで免疫チェックポイント阻害剤による治療が行われています。
がんの治療は、この4つの治療を組み合わせ併用する事により、より大きな効果をあげることができます。
臓器ごとのがんの治療について
- がんのステージとそれに応じた治療法
一般的に、がんの進み具合を「ステージ」(=「病期」)といい、「ステージ」に応じて治療をおこないます。
※「ステージ」とは、がんの進み具合を表すものです。例えば大腸がんでは(1)大腸の粘膜から腸の壁にどれだけがんが入り込んでいるか、 (2)リンパ節への転移があるか、(3)他の臓器への転移があるかを総合してステージが分けられています。がんの治療には、まずこのステージを診断することが大切です。
- がん治療のガイドライン
がん治療では、臓器ごとに治療の「ガイドライン」があります。当院でもガイドラインに沿った適切な「標準的治療」をおこなっています。 がんの治療は、4大治療法である外科療法、放射線療法、化学療法(抗がん剤)、免疫療法を組み合わせておこなうことが大切であり、当院では、 がんの総合的な治療を提供するために、この4つの治療すべてに対応できる体制を整えています。