当院のがん総合診療体制
皆様へ
社会の高齢化に伴い、今や日本人の2人に1人が一生に一度はがんに罹ります。 現在、年間80万人以上の方が新たにがんと診断されています。 がんに対する治療では手術・抗がん剤・放射線治療を組み合わせることで、治療成績の向上が得られています。 個々のがん患者さんに対して最適な医療を提供するために、診療科や部門の垣根をなくして横断的な対応ができるように がん治療センターを開設します。治療成績の向上とともに、治療後の生活も重要になっています。患者さんを中心に、 医師、看護師、薬剤師、栄養士、ソーシャルワーカーなどが連携して、身体的のみならず、精神的、社会的にサポートを実施します。 外来・入院・在宅を通して、患者さんとそのご家族が安心できる医療体制を目指したいと考えています。
がん治療センター設立の概要
- がん治療を病院の診療の柱の一本とする
- 手術、放射線治療、化学療法など集学的治療を行う
- 地域連携により緩和医療等患者サポートを進める
- カンファレンス、キャンサーボードなどで治療方針、計画を立案(手術、放射線治療、クリティカルパスなど)
- 低侵襲手術センター、先進医療、放射線治療など謳う
- 院内がん登録による情報収集、分析により当院の治療成績、今後の方針を決定し、情報発信する
- 緩和ケアチームによる患者の精神的、肉体的サポート体制、家族ケアを充実する
検診から治療、また退院後の生活まで
切れ目のないがん診療を目指して
医療の進歩により、がんは早期発見・早期治療により完治が期待できる病気となりました。
また、治療の選択肢も増え、患者さん・ご家族がご自身で治療法を決めることができる時代にもなりました。
一方、高齢化が進むにつれ、がん患者さんの高齢化も進んでいます。そのため退院後のご自宅での療養などに訪問看護・訪問介護などの医療・介護サービスがサポートをする必要性も高まってきています。
このように、これからのがん診療は、検診から入院治療そして退院後の療養まで、地域の各医療施設・介護施設が連携をして患者さん・ご家族に切れ目のない一貫した診療(シームレスな診療)を提供していくことが求められています。
川崎幸病院のシームレスながん診療体制
~地域での連携~
川崎幸病院は手術や放射線治療などの入院治療を担っていますが、関連施設に検診・人間ドック、一般外来、在宅医療・介護サービスを担う施設がございます。
川崎幸病院は関連施設と連携し患者さん・ご家族にシームレスながん診療を提供します。
また、地域の病院・医院・クリニック・訪問看護ステーション・介護施設とも連携・協力をし、患者さん・ご家族がお住いの地域の中で、どの医療機関・介護施設でもシームレスながん診療・介護サービスが提供できることを目指しています。
当院の「がん診療連携拠点病院」との連携について
当院は、神奈川県の「がん診療連携拠点病院※1」や「がん診療連携指定病院※2」が作成する「がん治療連携計画」を共有する病院として、関東信越厚生局に届出をおこなっております。届出要件は、「がん診療連携拠点病院※1」や「がん診療連携指定病院※2」が地域連携診療計画を作成し、その計画に基づいた治療を行う体制が必要となります。
地域連携診療計画に基づき、当院は手術療法、放射線療法、化学療法が可能です。
※1がん診療拠点病院一覧(神奈川県ホームページ)
http://www.pref.kanagawa.jp/cnt/f417303/p443459.html#kyoten※2がん診療連携指定病院一覧(神奈川県ホームページ)
http://www.pref.kanagawa.jp/cnt/f417303/p443459.html#siteibyouin医師プロフィール
日月 裕司
副院長/食道外科部長/がん治療センター長/臨床研修センター長
専門分野・得意とする手技
- 食道外科(特に食道がん手術)
略歴
1979年 | 東京医科歯科大学医学部卒業 |
1979年 | 三井記念病院外科 |
1984年 | 国立がんセンター病院外科 |
2010年 | 国立がん研究センター中央病院消化管腫瘍科 副科長 |
2012年 | 国立がん研究センター中央病院食道外科 科長 |
2017年 | 川崎幸病院 |
認定資格等
- 日本外科学会外科専門医、指導医
- 日本消化器外科学会消化器外科専門医、指導医、消化器がん外科治療認定医
- 日本胸部外科学会指導医
- 日本食道学会食道外科専門医、食道科認定医
- 医学博士