検査科

特色

検査科では検体検査(病理・輸血を含む)、生理検査、内視鏡検査の3部門に分かれて業務を行っています。部門合わせて43名(2021年4月現在)の技師が在籍し、病院の目指す急性期医療を支えるために、 常に求められる緊急検査にこたえる体制を構築し検査に携わっています。

検体検査部門

検体検査は、病院の目指す『急性期医療・断らない救急』に応えるため、平日・日曜・祝祭日、また夜間・時間外問わず、24時間365日緊急検査対応をしており、これが最大の強みであり最大の特徴です。
検体検査では、主に患者様から採取された、血液・尿・体腔液等を検査材料とし、その性状や性質を分析し、診断に有益となる検査情報を早く正確に提供しています。
また、輸血検査では、手術や治療で輸血が必要な際に、交差適合試験という検査を実施します。これは、輸血に伴う副作用を防止するための検査で、患者さんの血液と、輸血する血液製剤を混合して適合するかどうかを調べます。また、緊急手術に対応できるよう、輸血量の確保と安全な輸血を実施しています。

主な検査項目

生化学検査、免疫・感染症検査、血液検査、凝固検査、一般検査、細菌塗抹検査、輸血検査(血液型、不規則抗体検査、交差適合試験)、遺伝子検査

病理検査部門

病理検査は、病理医を中心とし、手術や内視鏡で採取した体の組織1部分を材料に、病理標本を作製し、良性・悪性等の診断を行っています。 また手術中の術中迅速病理診断や、亡くなられた患者様のご遺体を解剖し医学的検討を行う病理解剖も行っています。

主な検査項目

病理組織診断、術中病理組織診断、病理解剖

生理検査部門

私たち生理検査部門は現在13名の技師で構成されています。川崎幸病院内の業務に留まらず、広く石心会グループ内の関連施設も含め協力して業務を行っております。

主な検査項目

  • ◆ 心電図、負荷心電図(エルゴメーター)、24時間心電図、心肺負荷運動試験(CPX)
  • ◆ 超音波検査(エコー検査)実施部位:心臓、腹部、表在、血管
    TAVI(経カテーテル的大動脈弁植え込み術)
     ハートチームに参加し、2019年4月よりTAVI手術時のモニタリングとして術中心エコーを行っています。
  • ◆ 経食道心エコー(2D、3D)
    ・2019年6月より3D経食道心エコーを導入し、専門医師とチームになって循環器領域、心臓外科手術の術前・術後の検査として行われています。
  • ◆ 脳波・神経生理検査
    ・脳波検査
    ・神経伝導検査をはじめとした神経生理検査、神経伝導検査、針筋電図検査、誘発電位検査
    ・脳血管領域の術中神経モニタリング
     脳神経外科手術、脊椎脊髄手術時の術中神経モニタリング
  • ◆ 眼底検査
  • ◆ ABI、負荷ABI
  • ◆ SPP(皮膚組織灌流圧)
  • ◆ 呼吸機能検査・睡眠時無呼吸検査(現在、新型コロナウイルスの飛沫感染防止のため検査は中止しています。)

超音波検査について

超音波検査は体表からプローブを当てるだけで検査ができ、比較的安全で副作用のないことから医療現場では頻繁に行われる検査の一つです。
当院では心臓、腹部、血管、表在臓器などの検査を行っており、2021年4月現在、13名の技師が超音波検査を担当しています。
7名の技師が超音波検査士の資格を有しており、他の技師も取得を目指し日々勉強・技術の向上に励んでいるところです。

保有資格:超音波検査士(循環器領域6名、消化器領域6名、表在領域1名、健診1名)、血管診療技師8名、心電図検定(1級1名、2級1名、3級3名)、二級臨床検査士(循環生理学1名)、ICLS1名

内視鏡部門

当院では、最新の内視鏡機器を導入し、苦痛が少なく安全で質の高い内視鏡検査・治療を心がけています。上部内視鏡(胃カメラ)、下部内視鏡(大腸カメラ)、胆膵内視鏡(ERCP)のほか、気管支鏡やカプセル内視鏡などの検査も行っています。
胃カメラは主に2次検診・治療後の経過観察が多くを占めていますが、治療前の範囲診断や超音波内視鏡(EUS)等の特殊検査も行っています。大腸カメラでは、空気の代わりに炭酸ガスを使用してお腹の張りを軽減できる『CO2送気装置』を使用しています。リカバリー室も完備しているため、以前検査が辛かった方には鎮静剤を使用した検査も積極的に行っています。また、流行性ウイルス感染症対策や新しい生活様式に合わせ、検査までの流れを変更し、患者さんが安心して検査をうけられる様に努めてまいります。
内視鏡治療では、早期癌に対してお腹を切らずに癌を切除することができるESD(内視鏡的粘膜切開剥離術)という治療や、体表面から観察しずらい胆・膵をより詳細に観察できる超音波内視鏡検査(EUS)、また総胆管結石除去などの胆管・膵管の治療、胃潰瘍などからの出血に対する止血術などの緊急内視鏡は24時間365日体制で行っています。
内視鏡センターのスタッフは、臨床検査技師、看護師、医療事務がおり、消化器内科・外科医師と共に内視鏡検査・治療を行っています。地域の皆さまや開業医の先生方に信頼される内視鏡センターを目指し、日々努力しております。 (現在新型コロナウイルス感染症対策にて、緊急検査・特殊検査以外の検査を縮小させて頂いています。)

消化器内科

内視鏡センター

主な検査項目

上部内視鏡(胃カメラ)、下部内視鏡(大腸カメラ)、ERCP、気管支鏡などの通常検査や超音波内視鏡(EUS)を用いた特殊検査および止血術等の緊急内視鏡やESD(内視鏡的粘膜下層剥離術)やEIS(食道静脈瘤硬化療法)、超音波内視鏡下廔孔形成術等の内視鏡治療を行っています。

当院では内視鏡検査の際に希望者に対し鎮静剤を使用しています。個人差はありますが、少し眠ったような状態で検査をうけて頂く事ができます。以前、内視鏡検査をうけた時、痛い・辛い等の経験がある方は外来受診時、医師にご相談ください。

スタッフ紹介

構成人数

構成人数(2021年4月 現在)

  • 検体検査 23人
  • 生理検査 13人
  • 内視鏡 7人

科長紹介

医療技術部  部長/検査科  科長 佐藤 政延

佐藤 政延

医療技術部 部長/検査科 科長

略歴

  • 1989年 帝京医学技術専門学校卒業

勤務歴

  • 1989年4月 川崎幸病院 検査科入職
  • 1996年8月 狭山病院緊急検査室
  • 2000年4月 川崎幸病院検査科

資格

  • 臨床検査技師

スタッフインタビュー