大動脈解離は誰にでもおこる

大動脈解離は誰にでも、突然起こる病気です。特に最近は30歳代、40歳代のまったく健常な男性に多発しています。原因はまだ特定できていません。大動脈解離が発症すると胸部から背中にかけて激痛が起こります。この激痛は最低1-2時間持続します。大動脈解離は大動脈壁が裂ける病気で、死亡率が非常に高い重篤な病気です。現在のところ予防法はありません。とにかく、激しい胸部痛が起こったら、迷わず救急車を呼んで、大動脈解離の治療を行っている病院を受診することです。治療は手術です。このためにも、事前に大動脈瘤大動脈解離の治療実績のある病院をチェックしておくことも必要です。

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『救急・総合診療部』新設

川崎幸病院では今年9月より救急・総合診療部が始まりました。僕にも救急・総合診療部の当直が回ってきます(当院医師は全員が総合診療部所属です!)。
外科→心臓外科→大動脈瘤大動脈解離と専門性を突き詰め、その筋ではそれなりに有名になった僕(?)ですが、ここにきて総合診療という医師としてのスタートラインに引き戻されることになりました。
しかしです。いまさらなんで・・と考えれば苦痛ですが、新しいことを始めると考えれば、これもありです。
明日は、後輩が勧めてくれた内科レジデントマニュアルを買いに行こうと思います。

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医者の仕事。

医者の仕事は何年やっても同じことの繰り返しである。
患者のレントゲン写真や血液検査所見を見てからベッドサイドに行き、胸に聴診器を当て呼吸音・心音を聞き、脈を取って話しをする。患者の異常・変化を察知し対処を考え実行する。そしてそれを毎日毎日繰り返す。
政治を変えたり、ロケットを打ち上げたり、経済を動かしたりするような派手さは全くないが、その地味な仕事が好きである。

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大動脈瘤治療手法〜セカンドオピニオンのおすすめ〜

大動脈瘤治療の方法の一つであるステントグラフトは、開胸・開腹をせず、足の付け根の血管からカテーテルを使って人工血管を動脈瘤の内側に置いてくる方法です。体に対する負担が少ないと言われていますが、川崎大動脈センターの実績から比較すると合併症はむしろステントグラフトの方が多いものがあります。
ステントグラフト治療を選ぶか、手術治療を選ぶかという選択には高度な専門的知識が必要です。大動脈瘤治療の専門医を受診しセカンドオピニオンを受けるのが最良です。

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日々成長を実感〜研修医時代〜

今思うに、研修医時代の楽しさは、なんと言っても昨日の自分と今日の自分が全く違うこと、つまり日々進歩と成長を実感できたことです。しかもすごい勢いで成長してた・・と思います。昨日できなかった手技がすぐできるようになるわけではないけれど、知識に関しては毎日毎日どんどん、それこそ砂地に水が染み込むように吸収していきました。内科の定期試験の前に、あれほど覚えようとしても覚えられなかったことが、どんどん自然に身に付いていく・・、これが臨床現場で鍛えられる醍醐味です。

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幸区南幸町〜人情のある下町〜

川崎幸病院に就職してから10年が経った。ということは、その当時出会った人々は皆、10歳年取ったということ?まあ、いいか。
就職時、病院の近くに下宿を借りた。6畳の畳部屋と6畳の台所、ユニットバス付きで家賃は7万円ほど。まあ、一時の仮の宿だから・・と思っていたのだが、結局10年ここで単身赴任生活をしている。考えてみれば生まれてから高校生まで住んでいた都内の団地を除けば、同じ所に10年以上住んだのはこの川崎のアパートが初めてである。”住めば都”の通り、引っ越すつもりはさらさら無い。ご近所さんとも顔見知り、会えば立ち話もするような近所づきあいの幸区南幸町、人情のある川崎の下町です。

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大動脈瘤治療〜人工血管への置換手術とステントグラフト〜

大動脈瘤の治療には人工血管への置換手術ステントグラフトを内側に入れる治療のふたつがあります。
それぞれに長所、短所がありますので、どちらのほうが良いということはできません。
新聞や週刊誌などではステントの方が「体に対する負担が少ない」と良く言われますが、「負担」の意味が明確ではありません。
どちらを選択するか迷っている患者さんは、大動脈治療の専門病院を受診するのが良いです。

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研修医時代〜楽しくてしょうがない〜

最近、若い研修医と話す機会が何度かあり、自分の研修医時代を思い出しました。
下宿には全く帰らず、常に病院に寝泊まりして、でも夜もほとんど寝ないでがむしゃらにやってました。
とにかく、臨床が楽しくって仕方なかったです。楽しくてしょうがないから、帰ろうなんて全く考えなかったです。まあ、その当時と今ではやっていることがまるで違いますが、今でも楽しいことには変わりないですね。(いまは大動脈瘤大動脈解離しかやってません!)

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ウサギとカメ

後輩と呑みに行くとウサギとカメの話しをする。
「ウサギとカメ、どちらが勝つと思う?」あまりにも有名な話しなので、みんな最初は何か落とし穴があるのかと考え、「えーと、たぶん・・、カメ・・ですか?」と慎重。「違う!」「・・、じゃあ・・ウサギなんですか?」「違う!」「??」正解は「カメが“必ず”勝つ!」だ。(=ウサギは“必ず”勝てない)
大動脈瘤大動脈解離の手術とは、細かな部品を一つずつ組み上げていく緻密な時計細工に似ている。一足飛びに完成させる近道は決してない。一つ一つの行程を確実に、着実に行った者だけが正しい手術を成し遂げることができる。だから、大動脈外科医にウサギはいらない。

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”卒業”はない心臓外科医。

心臓外科医になって13年目ですが、大動脈瘤大動脈解離の手術をすればするほど奥深さを実感し、また難しさも感じます。
おそらくもうこれで“卒業”ってことはこの先もないんだろうと思います。
日々精進です。

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