「○○さんをよろしくお願いします」

外来で患者を診たり、手術をすることになると、大昔から時々ある現象が起こる。それは、「OOさんをよろしくお願いします。」といった電話だ。電話をかけてくるのは、知り合いの大学教授だったり、会ったこともない会社社長だったり、近所のおばさんだったり、知りもしない国会議員(の秘書)だったりもする。ごく親しい人から「ウチの母をお願いします。」というのであれば、わかる。先日某大学教授から電話があり、「OOさんの手術、よろしく」と言われた。「先生のお知り合いですか?」と聞くと、「いや、知らない。じつは僕に頼んできた人も、だれか知り合いから頼まれたって言ってたよ。その知り合いの、さらに知り合いあたりらしいんだが、よくわからん!」「・・・」。しかたないので、患者の病室まで行って、「xx大の教授に△△さんという人から電話があって、あなたの手術をよろしくと言ってたそうですが、わかりますか?」と聞いた。患者も、「誰でしょう?心当たりありません・・」という珍現象が起こった。
そういえば、ある地方の病院に赴任した当初、手術が終わって手術室から出てくると、手術室の前に何十人もの人が集まっている。なにか大事件か?と思って看護師に聞くと、「この辺の人は皆義理堅くて、近所の人もみんな、ああやって集まるんです」と言われた。
僕は自分の葬式などサラサラする気は無いが、親しくない人なんかには絶対来てほしくないね。


さくらが咲いてきましたね。

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