深夜に多い大動脈解離の手術

大動脈解離の緊急手術は圧倒的に深夜が多いです。大動脈解離は眠っている間に発症することはあまりなく、日中(特に午後)が圧倒的に多いのです。仮に、夕方に発症したとします。突然の胸部痛、すぐに救急車を呼びます。近くの循環器専門病院に搬送されます。循環器領域の胸部痛の原因は、おおくが狭心症、心筋梗塞です。心電図、心臓超音波等の検査が行われ、場合によっては血管造影も行われます。そしてCT検査。この一連の検査等で1-2時間、診断確定までには3-4時間というのが一般的です。そして、大動脈解離の診断がつきます。大動脈解離の手術ができる病院は限られるので、循環器内科医はすぐに転送の手配をします。家族を呼び、病気の説明・転送の承諾を得て、救急車で転送となります。川崎大動脈センターに患者さんが到着するのは夜です。すぐに手術の準備を始め、手術開始となりますが、手術は数時間に及びますので終了は明け方・・、と言うわけで、大動脈解離の手術はいつも夜中です。

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