ステントグラフトによる治療③

ステントグラフト治療の選択には専門的な知識と判断が必要です。ステントグラフト治療には解剖学的適応と言われる適応条件があります。当センターでは一人一人の患者さんの状態を詳細に検討し、その患者さんにとって最良なステントグラフト治療(オーダーメイドステント、手術との併用など)を行っています。このため他の病院で ステントグラフトが困難、あるいは不可能であるといわれた患者さんに対しても適切な対応が可能となっています。(ステントグラフト治療は長期の成績が不明です)
腹部大動脈瘤の前向き比較試験で、術後四年間での動脈瘤関連死は外科手術よりもステントグラフト治療の方が有意に低いことが証明されています(Lancet 365: 2179, 2005)。10年前と比べると最近のステントグラフトでは改良され、治療成績も格段に向上しています。ただし、この治療の歴史は10数年程度であり長期の成績は不明です。

カテゴリー: 編集者 パーマリンク