手術が不可能と言われても・・

今現在余病のために手術が不可能であると医師からいわれている(あるいは手術を断念している)患者さんも、一度、大動脈の専門医師の診察を受けることをおすすめします。手術を含めて治療が不可能であるということは、多くの場合ありません。ただし、高度の意識障害、末期がん、および寝たきりの患者さんに対しては手術治療が適当ではないと判断することがあります。

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動脈瘤以外の病気を持っている場合

糖尿病や膠原病などの全身の病気、あるいは心臓、肺、腎臓などの臓器障害をもたれていることがあります。もちろん、余病の程度が重症で、大動脈瘤の手術ができないということもあります。しかし、余病をお持ちのかたでも、手術方法を工夫したり、補助循環法を追加したりすることにより、多くの患者さんで手術が可能となります。

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手術は何歳まで可能?

よく大動脈瘤の手術は何歳くらいまで可能ですかという質問がよせられますが、結論からいえば、年齢の上限はありません。実際、私どものセンターでは90歳以上の方も手術を受けられてお元気になっています。簡単な目安は、90歳でも、ご自分の身の回りのことを日常的にされている方であれば、手術が可能です。逆にいえば、たとえ年齢が若くても手術に耐えられないような患者さんもいらっしゃいます。つまり、暦年齢だけで、手術の可否を決めることはできないということです。

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当センターの治療方針

大動脈瘤の形や場所によっては、ステントグラフト治療のほうが手術治療よりも良い場合もあれば、逆の場合もあります。当センターの治療方針としては、患者さんの全身状態を正確に評価し、手術治療がよいのか、ステント治療がよいのかを専門の医師が判断しています。他の病院でステントグラフト治療が困難と診断された場合にも、ステントグラフト専門外来で患者さんの相談に応じております。

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ステントグラフトの歴史

腹部大動脈瘤の前向き比較試験で、術後四年間での動脈瘤関連死は外科手術よりもステントグラフト治療の方が有意に低いことが証明されています(Lancet 365: 2179, 2005)。10年前と比べると最近のステントグラフトでは改良され、治療成績も格段に向上しています。ただし、この治療の歴史は10数年程度であり長期の成績は不明です。

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ステントグラフトの適応条件

ステントグラフト治療の選択には専門的な知識と判断が必要です。ステントグラフト治療には解剖学的適応と言われる適応条件があります。当センターでは一人一人の患者さんの状態を詳細に検討し、その患者さんにとって最良なステントグラフト治療(オーダーメイドステント、手術との併用など)を行っています。このため他の病院で ステントグラフトが困難、あるいは不可能であるといわれた患者さんに対しても適切な対応が可能となっています。(ステントグラフト治療は長期の成績が不明です)

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手術とステントグラフト治療のバランス

大動脈瘤の治療を行っている施設の中には、ステントグラフトの治療だけを行い、手術治療をほとんど行っていない施設があります。治療方針がステントグラフトに偏ってしまうと、手術の方が良い場合にもステントグラフトを施行され、最悪の場合には、再手術が必要になり、その手術は初回以上に困難な手術となってしまうこともあります。ステントグラフト治療と手術治療の両方をバランスよく行っている施設で適切な診断、治療を受けることが大切です。

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ステントグラフト治療の割合

すべての大動脈瘤がステントグラフトで治療できるわけではありません。また、ステントグラフトはすべての点で手術治療よりも優れているわけではありません。国内では大動脈瘤のおよそ10-20%がステントグラフトにより治療されています。

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ステントグラフトの特徴

腹や胸を切開することなく、足の付け根の動脈からカテーテルを使用して、このバネ付き人工血管を大動脈瘤部分に留置します。大動脈瘤はそのままですが、瘤の部分には血圧が直接かからなくなりますので、破裂の危険がなくなります。通常の手術に比べ体の負担が少ないのが特徴です。

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ステントグラフトによる治療

2007年より企業製の大動脈瘤治療用のステントグラフトが保険適応となり国内でも使用可能となりました。ステントグラフトはステントと呼ばれる金属のバネの部分とそれを被覆するグラフトと呼ばれる人工血管の部分からできています。

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