急性大動脈解離は未治療の場合、非常に死亡率の高い病気です。
激痛を伴い発症した患者さんは、しばしば循環不全や臓器の虚血(血流障害)に見舞われます。
適切な手術治療が生命の危機を脱する唯一の手段です。私たちはこのような急性疾患に対しても24時間365日対応するシステムをとっています。
他県など遠方の患者さんに対しては、救急ヘリコプターによる搬送を行う場合もあります。
急性大動脈解離は未治療の場合、非常に死亡率の高い病気です。
激痛を伴い発症した患者さんは、しばしば循環不全や臓器の虚血(血流障害)に見舞われます。
適切な手術治療が生命の危機を脱する唯一の手段です。私たちはこのような急性疾患に対しても24時間365日対応するシステムをとっています。
他県など遠方の患者さんに対しては、救急ヘリコプターによる搬送を行う場合もあります。
動脈瘤のあった所に人工血管を移植します。手術時間は多くのばあい、1時間半から2時間程で、人工心肺装置も使わず、ほとんどの場合、輸血の必要はありません。
腹部大動脈瘤は、およそ臍(へそ)の高さの腹部大動脈に発生します。 直径が4~5cm以上※のものが手術の対象となります。余病(合併症)の有無や年齢は手術適応(手術をするか否か)には原則的に関係しません。90歳の方でも全身状態に問題がなければ手術を受けることができます。
この手術には、さきほどの人工心肺は使わず、血液を迂回させるバイパス回路を使い、心臓を動かしたままで手術を行います。手術時間は3~5時間程で、入院期間は2~3週間です。
この部位の動脈瘤は脳に行く血管の入り口に近いため、この手術でポイントとなるのは手術中の脳の保護方法です。私たちは、体温を下げて脳に血液を循環させる安全な方法で手術をおこなっており、現在、脳障害はほとんどおこっていません。この種類の動脈瘤手術時間は、およそ5~7時間で、入院期間はおよそ2~3週間です。
上行大動脈瘤と弓部大動脈瘤は胸の正中部を切開し、人工心肺という器械を装着後、心臓を止めて手術をおこないます。
この部位の動脈瘤は脳に行く血管の入り口に近いため、この手術でポイントとなるのは手術中の脳の保護方法です。私たちは、体温を下げて脳に血液を循環させる安全な方法で手術をおこなっており、現在、脳障害はほとんどおこっていません。この種類の動脈瘤手術時間は、およそ5~7時間で、入院期間はおよそ2~3週間です。
大動脈に解離がおこると、いずれ分枝血管に血液が流れなくなり、臓器の血流障害(虚血)がおこります。血流障害のおこる場所によって、例えば、心臓の虚血は心筋梗塞、脳の虚血は脳梗塞、腎臓の虚血は腎不全、腸管の虚血は腸管壊死、など、致死的な合併症を引きおこし、高い死亡率を呈します。このような動脈解離に対しては緊急手術で対応する以外ありません。