昨日はSiriraj Hospitalにて 2R/DHCA+ステントグラフト抜去 を施行しましたが、ポンプアップ後の酸素化が不良で、明らかに右肺の無気肺が原因でした。
低酸素は対麻痺につながるため、麻酔科の先生にリクルートメントを依頼しましたが、うまく行えないとのことでした。
そこで、止血をレジデントに任せ、麻酔科医の許可を得て自ら麻酔器側に回り、リクルートメントおよび呼吸管理を行った結果、酸素化は改善し、術後に対麻痺も認めませんでした。
常にすべてがうまくいくとは限りませんが、目的に対して諦めることなく方法を探り、実行することで結果は応えてくれる―そのことを改めて実感した症例でした。
川崎大動脈センターでは、2024年12月から新たな試みとして当センター医師を年単位でタイに派遣しKAS: Kawasaki Aortic Surgeryを普及するprojectを開始しています。
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