年齢・余病について②

脳梗塞

大動脈瘤、大動脈解離は動脈硬化に起因することが多く、動脈硬化は全身の血管病変であるため、脳梗塞などの塞栓症を手術前より合併している患者さんは多数います。しかし、脳梗塞等の塞栓症があるからといって外科治療が不可能ということはなく、術前検査結果をもとに、手術術式にも様々な工夫を行うことにより、脳梗塞を合併している多くの患者さんに対して手術を行っております。

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年齢・余病について①

高齢者

大動脈瘤、大動脈解離は、一般的に70歳以上の高齢者に発症しやすいと言われています。治療方針は、大動脈瘤の形、大きさ、自覚症状の有無により決定され、基本的には年齢制限はありません。よく、「高齢ですが、体力はもつでしょうか?」という質問があります。手術に耐えられる「体力」の医学的指標はありません。しかし、個々の臓器についてその機能を調べることにより、手術が可能であるかの大まかな判断を行います。

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ステントグラフトによる治療~胸部大動脈瘤⑨~

ステントグラフト治療が適していないのは以下のような場合です
  • 大動脈解離
  • 上行大動脈、大動脈弓部の動脈瘤
  • 血管内に血栓が多く付着している(脳梗塞等の危険性が高くなります)
  • 胸腹部大動脈瘤(腹部への内蔵に行く血管がでているため

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ステントグラフトによる治療~胸部大動脈瘤⑧~

胸部大動脈ステントグラフト治療が適しているのは以下のような場合です
  • 下行大動脈に限局した動脈瘤で蛇行が軽度
  • 食道や肺の手術後で高度な癒着がある
  • 呼吸機能や身体機能が低く開胸手術の危険性が高度

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ステントグラフトによる治療~胸部大動脈瘤⑦~

胸部大動脈ステントグラフト治療は、腹部大動脈ステントグラフト以上に手術が必要になった場合の難易度、危険度は高く、ステントグラフトとバランスよく治療を行っている施設で行うべきと考えています。

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ステントグラフトによる治療~胸部大動脈瘤⑥~

腹部大動脈ステントグラフトに1年遅れ、2008年に日本もでも企業製胸部大動脈ステントグラフトが認可となりました。このステントグラフトは日本での治験なしに欧米でのデータのみで異例に認可となりました。米国の臨床治験では脳血管障害は4%、一過性または永久的な対麻痺(下半身麻痺)が3%で生じています。2年の追跡期間中に大動脈瘤破裂などで死亡した例が3%ありました。

 

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ステントグラフトによる治療~胸部大動脈瘤⑤~

大動脈瘤の原因が解離の場合は、原則的にステントグラフトは使用できません。解離した弱い血管にステントグラフトを挿入すること自体に危険性があり、ステントグラフトを入れた場合の効果も証明されていないからです。当センターでも特殊な場合を除き適応としていません。欧米を中心に大動脈解離症例にもステントグラフトを使用した治験が行われている段階です。治験の結果をふまえ、今後適応を考えていきたいと考えています。

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ステントグラフトによる治療~胸部大動脈瘤④~

現在の技術では胸部ステントグラフトで使用するカテーテルは太く、細い足の血管からは挿入することができないという場合があります。体型が小さな日本人は足の血管も細く、胸部大動脈ステントグラフトの約4割は足からの挿入が困難と言われています。挿入困難ではあるが胸部手術はリスクが高いと判断した場合は、場合により開腹し腹部の太い血管からステントグラフトを挿入する、少しでも細い自作のステントグラフトを挿入する、手術とステントグラフトの併用(open stent)等の方法も考慮いています。

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ステントグラフトによる治療~胸部大動脈瘤③~

腹部では15mm程度必要とされる正常部分は、胸部の場合は血管径が太く血流が非常に多いため20mm程度は必要とされています。ただし当センターでは手術治療が非常に危険と判断される場合には、脳に分枝する血管にあらかじめバイパス手術を行う(debranching法)、手術とステントグラフトを併用する(open stent法)等の方法も考慮いています。

 

 

 

 

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ステントグラフトによる治療~胸部大動脈瘤②~

胸部大動脈の中でも臓器に分かれる枝がない下行大動脈部分ではステントグラフトは非常によい適応となりますが、上行大動脈、弓部大動脈など心臓に近く、脳に分枝する血管がある場所ではステントグラフトは原則的に適応となりません。ステントグラフト治療の原則は動脈瘤の前後にステントグラフトを固定する充分な正常大動脈が必要だからです。

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