大動脈解離の症状

冬になって増える病気の1つに大動脈解離があります。

大動脈は内膜・中膜・外膜の3層構造になっており、大動脈から多くの血管が枝分かれをして全身に血液が送られています。
大動脈は弾力に富んだ血管ですが、動脈硬化によって3層構造が破壊され、硬くなり弾力を失っていきます。
硬く弾力性の無くなった大動脈は、急激な血圧上昇に耐えられなくなり、血管壁にメリッと裂け目が生じることがあります。
するとこの裂け目から大動脈の血管壁の中に大量の血液が流れ、血管壁を裂いてしまいます。
これが大動脈解離です。

血管壁には神経があるので、裂ける時に激しい痛みが起こります。
まさに引き裂かれるような痛み。
全身が冷や汗でびっしょりとなります。
裂ける部位に応じて痛みが移動するのが特徴で、例えば大動脈の根元から起きた解離では、みぞ落ちの辺りから前胸部→肩→背中→腰と移動していきます。

痛みは大動脈壁が裂けるときに起きるので、解離がおさまると痛みがいったん消えるのも特徴です。
痛みが消えても大動脈解離が治ったわけではないので、一刻も早い受診が必要です。

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