良くある質問(手術編)②

Q.手術をすると下半身不随になるといわれたのですが…。

A.おそらく、胸腹部大動脈置換手術についての説明と思います。胸腹部大動脈手術のうち、ほとんどすべての大動脈を人工血管に置換するⅡ型という手術の場合には、対麻痺の発生の可能性がありますが、最近ではこの合併症も頻度は低く、また、それ以外の胸腹部大動脈瘤手術でも発生率は改善しています。いずれにしても、担当の医師に正確なご本人の状態を見てもらうことが大切です。

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よくある質問(手術編)①

Q.胸部大動脈瘤の手術を受けることになっています。心臓を止めたり、体温をすごく下げたりするそうですが、大丈夫なのでしょうか?

 

A.胸部大動脈瘤手術のうち弓部大動脈にかかわる手術は心臓を止めて体温を下げて手術をします。ほとんどの心臓手術は心臓を止めて手術を行いますし、体温を下げることも一般的です。これらの方法は心臓外科の領域ではごく一般的な方法なのです。

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同意書が必要な理由

手術は患者さんおよびそのご家族の同意無しにはできません。あくまでも手術前に、医師にできることは、手術を受けた場合の利益・損失、受けなかった場合の利益・損失についてお話をさせて頂くことだけです。最終的に手術を受けるか受けないかは、患者さんご本人あるいはご家族の判断に委ねられています。しかし実際は、ごくわずかの期間に、ご自身の病気・治療方法を理解し、それを選択することは容易なことではありません。従って、患者さんと私どもが十分時間をかけ、医師の説明と患者さんからの質問を繰り返しおこなった結果として、治療方法について判断していただくことが一般的です。

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インフォームドコンセントについて

手術を含めた医療行為をおこなうばあい、医療者側が患者さんに対して、医療の内容、危険性、効果などについて十分な説明をおこなったうえで、患者さんがその医療行為と危険性、効果を理解し、ご自身の責任において同意することが必要です。今日、医療行為に関しては、この説明と同意(インフォームドコンセント:説明にもとづいた同意)なしにおこなうことは困難です。

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遠方から来院される方②

郵送によるCT画像診断

ご本人のCT画像(フィルム、CD等)をお持ちの方は、外来受診を前提に郵送によるCT画像診断が可能です。郵送によるCT画像診断をご希望の方は、必ず事前にコーディネーターまでご連絡下さい(ご連絡無しの郵送についてはお受けできません)。今後の診療に必要なアドバイスをいたします(診断結果の説明は外来診療時に行います。お電話での説明はできません)。ただし、CTの撮影条件によっては診断ができない場合があります。なお、取り扱う画像はCTのみです。

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遠方から来院される方①

川崎大動脈センターを受診される患者様の多くが遠方(他県)からの患者様です(都道府県別患者)。当センターでは、遠方の方も安心して治療が受けられるシステムを行っています。ご本人だけでなくご家族に対するサポートもありますので、詳しくはコーディネーターまでお問い合わせ下さい。

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腹部大動脈について②

治療法

川崎大動脈センターでは、小切開(10cm以下)による手術をおこなっています。これまでの腹部大動脈瘤の手術は、腹部を20cmほど切開し、腸管を圧迫(あるいは移動)する手術をおこなっていたため、術後、腸管の動きが悪くなり、食事の開始までに数日を要していました。小切開手術は腸管を移動させることが無いため、術後腸管の動きが悪くなることがほとんど無く、すぐに食事を開始することができます。実際の手術は、全身麻酔下で腎動脈の遠位側で腹部大動脈を遮断し、大動脈瘤を切除した後、その部分に人工血管を移植します。実際に移植する人工血管の長さはおよそ10~15cmです。人工心肺装置は使用しません。輸血もほとんどの場合必要ありません。手術時間はおよそ1時間半から3時間です。

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腹部大動脈瘤について①

症状

腹部大動脈瘤も胸部大動脈瘤と同様に、原則的に症状がありません。腹痛や違和感も腹部大動脈瘤の患者さんの訴えとして時々見られますが、大動脈瘤と直接関係のある場合は極めて稀です。体のやせている患者さんなどでは、仰向けに横になった時などに、おヘソのあたりに拍動性の腫瘤(しこり)をご自身で触れることがあります。大動脈瘤の破裂または切迫破裂状態では腹痛を認める場合が多くあります。特に破裂は激痛を伴い、ショックとなる場合があります。

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川崎大動脈センターの特色

主な診療対象は大動脈瘤・大動脈解離であり、特に、これまでの心臓外科施設では手術成績が不良であった胸部大動脈瘤、胸腹部大動脈瘤、急性大動脈解離を中心とし、また、高齢者や臓器合併症を合わせ持つ重症症例を積極的に扱い、良好な成績を上げています。緊急症例に対しても、迅速な対応ができるシステムをとっており、24時間、患者受け入れおよび緊急手術に対応しております。

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胸部大動脈瘤の治療③

遠位弓部大動脈瘤や下行大動脈瘤の手術は、脇の下の肋間(肋骨と肋骨の間)からおこないます

この手術には、さきほどの人工心肺は使わず、血液を迂回させるバイパス回路を使い、心臓を動かしたままで手術を行います。手術時間は3~5時間程で、入院期間は2~3週間です。

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