腹部大動脈の術後について

腹部大動脈手術の術後退院までの入院期間は、およそ10日間です。手術の創は自然に吸収される糸で縫合されていますので、抜糸の必要はありません。また、体をうごかしても手術で吻合した部分が問題となることはありませんのでできるだけ早く体をうごかして、リハビリを進めることで、体の回復が促進されます。

カテゴリー: 編集者 | 腹部大動脈の術後について はコメントを受け付けていません。

医療事故について

近年、医療事故が頻発、医療に対する信頼は低下し、医療訴訟は増加しています。このような状況とは関係なく大動脈疾患患者は年々増加しています。医療訴訟の増加にともない、困難な手術・危険な手術は医療者側から敬遠される傾向がみられます。大動脈外科手術は一般の心臓外科手術以上に高い技術を要求される手術です。実際、当センターに紹介されてくる患者さんの約半数は、大学病院や総合病院の心臓外科からの紹介です。

カテゴリー: 編集者 | 医療事故について はコメントを受け付けていません。

治療方法の判断

手術には同意が必要ですが、ごくわずかの期間に、ご自身の病気・治療方法を理解し、それを選択することは容易なことではありません。従って、患者さんと私どもが十分時間をかけ、医師の説明と患者さんからの質問を繰り返しおこなった結果として、治療方法について判断していただくことが一般的です。

カテゴリー: 編集者 | 治療方法の判断 はコメントを受け付けていません。

手術には同意が必要です

手術は患者さんおよびそのご家族の同意無しにはできません。あくまでも手術前に、医師にできることは、手術を受けた場合の利益・損失、受けなかった場合の利益・損失についてお話をさせて頂くことだけです。最終的に手術を受けるか受けないかは、患者さんご本人あるいはご家族の判断に委ねられています。

カテゴリー: 編集者 | 手術には同意が必要です はコメントを受け付けていません。

インフォームドコンセントとは

手術を含めた医療行為をおこなうばあい、医療者側が患者さんに対して、医療の内容、危険性、効果などについて十分な説明をおこなったうえで、患者さんがその医療行為と危険性、効果を理解し、ご自身の責任において同意することが必要です。今日、医療行為に関しては、この説明と同意(インフォームドコンセント:説明にもとづいた同意)なしにおこなうことは困難です。

カテゴリー: 編集者 | インフォームドコンセントとは はコメントを受け付けていません。

手術が不可能と言われても・・

今現在余病のために手術が不可能であると医師からいわれている(あるいは手術を断念している)患者さんも、一度、大動脈の専門医師の診察を受けることをおすすめします。手術を含めて治療が不可能であるということは、多くの場合ありません。ただし、高度の意識障害、末期がん、および寝たきりの患者さんに対しては手術治療が適当ではないと判断することがあります。

カテゴリー: 編集者 | 手術が不可能と言われても・・ はコメントを受け付けていません。

動脈瘤以外の病気を持っている場合

糖尿病や膠原病などの全身の病気、あるいは心臓、肺、腎臓などの臓器障害をもたれていることがあります。もちろん、余病の程度が重症で、大動脈瘤の手術ができないということもあります。しかし、余病をお持ちのかたでも、手術方法を工夫したり、補助循環法を追加したりすることにより、多くの患者さんで手術が可能となります。

カテゴリー: 編集者 | 動脈瘤以外の病気を持っている場合 はコメントを受け付けていません。

手術は何歳まで可能?

よく大動脈瘤の手術は何歳くらいまで可能ですかという質問がよせられますが、結論からいえば、年齢の上限はありません。実際、私どものセンターでは90歳以上の方も手術を受けられてお元気になっています。簡単な目安は、90歳でも、ご自分の身の回りのことを日常的にされている方であれば、手術が可能です。逆にいえば、たとえ年齢が若くても手術に耐えられないような患者さんもいらっしゃいます。つまり、暦年齢だけで、手術の可否を決めることはできないということです。

カテゴリー: 編集者 | 手術は何歳まで可能? はコメントを受け付けていません。

当センターの治療方針

大動脈瘤の形や場所によっては、ステントグラフト治療のほうが手術治療よりも良い場合もあれば、逆の場合もあります。当センターの治療方針としては、患者さんの全身状態を正確に評価し、手術治療がよいのか、ステント治療がよいのかを専門の医師が判断しています。他の病院でステントグラフト治療が困難と診断された場合にも、ステントグラフト専門外来で患者さんの相談に応じております。

カテゴリー: 編集者 | 当センターの治療方針 はコメントを受け付けていません。

ステントグラフトの歴史

腹部大動脈瘤の前向き比較試験で、術後四年間での動脈瘤関連死は外科手術よりもステントグラフト治療の方が有意に低いことが証明されています(Lancet 365: 2179, 2005)。10年前と比べると最近のステントグラフトでは改良され、治療成績も格段に向上しています。ただし、この治療の歴史は10数年程度であり長期の成績は不明です。

カテゴリー: 編集者 | ステントグラフトの歴史 はコメントを受け付けていません。