難症例から学ぶ:大動脈手術の成功を支える要因

マニラで開催されるATCSA 2025でプレゼンテーションを行いました。
今回の発表では、いくつかの難しい症例に関する知見をまとめました。
中心となるメッセージは、研究の結論を示すものであり、複雑な大動脈手術が確実に実施可能であることを確認するものです。

データからは、綿密な計画と厳格な標準化がアウトカムを大きく改善し、高リスクの再手術であっても成功を現実のものにすることが示されています。

I had the opportunity to present at ATCSA 2025 in Manila.
Our presentation summarized findings on several difficult cases. The central message, which aligns with defining the research conclusion, confirms that complex aortic surgeries are achievable with reliability.

Data indicates that meticulous planning and rigorous standardization significantly improve outcomes, making success attainable even in high-risk revision procedures.

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台中で広上先生が語った破裂性腹部大動脈瘤治療

ATCSAと同じタイミングで、広上先生が台中栄民総医院で開催されたカンファレンスにて、破裂性腹部大動脈瘤に対する私たちのアプローチを紹介しました。
この同時発表が実現したことは、アジアの学術コミュニティにおける強い絆と協力体制の証だと感じています。

We were pleased that, concurrently with ATCSA, our colleague Dr. Hirokami presented our approach to Ruptured Abdominal Aortic Aneurysms at a conference organized in Taichung Veterans General Hosputal. This successful simultaneous presentation reflects the strength of our collaborative ties across the Asian academic community.

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【広上医師参加】国際カンファレンスレポートin台湾

タイやフィリピンに続き、台湾からもレポートが届きました!

“International Summit on Diagnosis and Treatment of CV Disease-2025”という、台中榮民病院主催のカンファレンスに参加しています。
今日はTsai先生、Huang先生中心としたチームのDSR/DHCA +ステント抜去に入り意見交換をしてきました。明日、明後日と本格的なプレゼンテーションになります。
手術では、2022年に我々を訪ねてくれた沢山のscrub nurseやperfusionist、麻酔科医もいました。あの訪問以来ドレーピングをKACスタイルにしたり、KACのリトラクターが order madeで作られてあったり色々とbrush upされて印象的でした。今後もコミュニケーションを綿密に続けて協力していこうと話しました。

川崎大動脈センターでは、2024年12月から新たな試みとして当センター医師を年単位でタイに派遣しKAS: Kawasaki Aortic Surgeryを普及するprojectを開始しています。
詳しくは国際研修活動ページをご覧ください。

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尾﨑医師の現地レポート㉔inタイ

昨日・今日と、タイ北東部にある Sakonnakhon Hospital にて、右大動脈弓 Kommerell に対する DSR/DHCA+aberrant lt SCAr、および 4R を行ってきました。
同院は、KAC卒業生である Dr. Joe の奥様 Dr. Nok がチーフを務める病院で、今回は Dr. Joe ご夫妻との手術となりました。
わずか二日間ではありましたが、その間にもscrub nurse、perfusionist、麻酔科医との連携が確実に向上していることを実感しました。
スタッフ全員が手術を理解し、自分のものにしようとする熱意、そしてそれを可能にするための積極的なコミュニケーションの重要性を改めて認識しました。

病院は湖のほとりに位置しており、窓からの景色が非常に美しく、心が洗われるようでした。
タイでの滞在も残すところ一週間となりました。最後まで、謙虚に、そして全力で取り組んでいきたいと思います。


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尾﨑医師の現地レポート㉓inタイ

昨日、KAC卒業生である Dr. Kong がチーフを務める Anantamahidol Hospital にて TAR を行ってきました。
同院は、タイで最初の陸軍病院として知られる歴史ある施設です。
若手医師やperfusionistも見学に訪れ、大動脈手術の fundamental を共有する大変良い機会となりました。

また、持田先生 が杏林大学救急外傷チームとともに、タイ北東部の Khon Kaen University に外傷手術の見学に向かわれるとのことで、トランジットでバンコクに立ち寄ってくれました。
タイでは交通外傷が多く、同領域の手術経験が非常に豊富であるとのことです。
今年3月に同院で手術を行った縁から、今回持田先生と同院との新たなつながりを築くことができました。
12年前に同期として入職した持田先生、そして同時期に研修していた Dr. Kong と同じ日に会うことができ、大変感慨深い一日となりました。


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尾﨑医師の現地レポート㉒inタイ

以前滞在していた CMU(Chiang Mai University)にて、2R/DHCA(Loeys–Dietz症候群)と 2R+ステントグラフト除去(FEVAR) の2件を行ってきました。
2R/DHCAでは、中枢吻合以降を KAC卒業生の Dr. Pan に任せ、細かいポイントを説明しながら彼の成長を確認できる、とても良い機会となりました。
また、すべてのスタッフとコミュニケーションをとる中で、「術前から手術は始まっている」「術中から術後管理は始まっている」という認識が徐々に共有されてきていると実感しました。
さらに、来年から STST の学会長に就任される Dr. Surinと、今後の継続的な協力関係に向けた話し合い・確認も行うことができました。
さらなる発展のために、お互い日々の仕事をコツコツ積み上げていければと思います。


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再びふくらむ大動脈瘤──ステントグラフト後の再拡大にどう向き合うか

3日連続、左開胸胸腹部大動脈人工血管置換術にてステントグラフト留置後の動脈瘤再拡大を治療しました。慢性大動脈解離では偽腔に細い肋間動脈が開いているだけでも再拡大している症例も多々あります。
腹腔動脈が偽腔起始の症例は比較的早い2,3年で胸腹部大動脈瘤が大きくなります。
またステントグラフトの挿入された大動脈外膜は周囲のリンパ組織と癒合し薄くなっています。そして時には食道瘻を引き起こします。
偽腔血栓は慢性DICで出血しやすい状況になり、皮膚切開の段階から出血しやすいのが分かります。
またステント抜去の際には大量の血栓が脳梗塞のリスクを上昇させ、慢性大動脈解離に対してのステントグラフト治療は偽腔のコントロールができないので行うべきではないと考えます。
手術の結果が良くならないからと言って、ステントグラフトを第一選択にするのではなく手術の方法と技術を定型化して安全に行えるようにすることが先決ではないでしょうか。

I performed three consecutive left thoracoabdominal aortic graft replacements to treat aneurysmal re-enlargement after previous stent-graft implantation. In chronic aortic dissection, even small intercostal arteries communicating with the false lumen can maintain flow and lead to gradual re-expansion. When the celiac artery originates from the false lumen, thoracoabdominal aneurysms tend to enlarge rapidly within two to three years. The adventitia of the stent-covered aorta often becomes thin and adherent to the surrounding lymphatic tissue, sometimes progressing to an aorto-esophageal fistula. Thrombosed false lumens may cause chronic DIC, creating a hemorrhagic tendency apparent even at skin incision. During stent removal, massive thrombus migration can increase the risk of cerebral infarction. Endovascular repair for chronic aortic dissection cannot adequately control the false lumen and therefore should not be performed. Instead of resorting to stent grafts simply because surgical results are suboptimal, efforts should focus on standardizing and refining open surgical techniques to ensure safety and reproducibility.

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命を支える人工血管──イタリアの工場で見た“手作りの精密さ”

グラスゴー(イタリア)にある医療製品メーカー工場を訪問する機会に恵まれました。人工血管一つ一つが丹念に手作業で作られ、その後数え切れないほどの検査工程を経ているのを見て、心から驚きました。 品質管理において、あらゆる面で万全を期していることが伺えました。 従業員は仕事に強い誇りを持っており、素晴らしい職場で素晴らしい仕事を続けていることは間違いありません。

I had the opportunity to visit a medical products manufacturer’s factory in Glasgow. I was truly amazed to see how each vascular graft is painstakingly made by hand and then undergoes countless inspection processes. It was clear that they take every aspect of quality control seriously. The employees take great pride in their work, and there’s no doubt they continue to do great work in a great place to work.

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尾﨑医師の現地レポート㉑inタイ

昨日、タイ南部の Maharaj Nakhon Si Thammarat Hospital にて 左開胸によるTAR(lt thoracotomy TAR) を行ってきました。
KAC卒業生のDr. Chor がチーフを務める施設です。
さらに、Chiang Mai、Yala、Hat Yai など遠方からも医師やperfusionistが手術に参加してくれました。
先日、タイ国内でperfusionistの学会があったそうですが、左開胸手術における心筋保護法としての systemic KがKAC式としてトピックになったとのことです。センターとして非常に誇らしいことだと思います。
perfusionistを含め、すべての面で行き届いた KAC の洗練さを日々実感しています。


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尾﨑医師の現地レポート⑳inタイ

昨日、台湾Buddhist Dalin Tzuchi Hospital の Dr. John が、現在私の所属している Siriraj Hospital に見学に来てくれました。
彼は昨年冬に KAC を見学に来てくれた先生です。
今回、Tzuchi Hospital と Siriraj Hospital のつながりを作ることもできました。
KAC をきっかけに、アジア各国が協力し合える関係を築いていけたら嬉しいです。


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