腹部大動脈瘤の年間破裂率
| 大動脈の直径 | 破裂率 |
|---|---|
| 40mm未満 | 0.3% |
| 40mm~49mm | 1.5% |
| 50mm~59mm | 6.5% |
| 60mm以上 | 急激に危険性が増大する |
体外循環も下行大動脈瘤と同様におこない、心臓は動かしたままで体温も下げません。腹部臓器(肝臓、腎臓、腸管)に血液潅流や保護液の注入をおこない臓器を保護します。 1) 近位下行大動脈、2) 肋間動脈、3) 腹腔動脈、4) 上腸間膜動脈、5) 左右腎動脈、6) 遠位腹部大動脈をそれぞれ人工血管に吻合し、血流を再開して手術を終了します。“最難関の大動脈手術”といわれていますが、当センターでは標準的手術に属します。
胸腹部大動脈瘤(下行大動脈から腹部大動脈全長に渡る動脈瘤)に対する手術です。 下行大動脈瘤と同様に左開胸(左の脇の下に30cmほどの皮膚切開をおき、左側の上から5番目の肋骨の間を開いておこなう)でおこないますが、さらに開腹をおこない、胸部から腹部までの大動脈を同時に置換する手術です。
| 病型分類 | 治療方針 |
|---|---|
| Ⅰ型 | 体外循環装置を使用し、肋間動脈(8番目から12番目の3~4対)の再建と、場合によって腹部4分枝血管の再建をおこないます。 |
| Ⅱ型 | 体外循環装置を使用し、肋間動脈(8番目から12番目の3~4対)の再建と、腹部4分枝血管の再建をおこないます。ひきつづき、腹部大動脈の再建をおこないます。 |
| Ⅲ型 | 体外循環装置を使用し、腹部4分枝血管の再建をおこないます。ひきつづき、腹部大動脈の再建をおこないます。 |
| Ⅳ型 | 体外循環装置を使用せず、腹部4分枝血管の再建をおこないます。つづき、腹部大動脈の再建をおこないます。 |
最大径50mm以上※(ガイドラインでは60mm以上)を手術適応としています。50mmに満たない場合も、半年から1年毎にCT撮影をおこない、経過を観察します。手術は大動脈の直径が50mm以上の部分を中心に切除し、人工血管に置換します。手術方法は、病型分類により異なります。