共に切磋琢磨する台湾との交流

台湾のTSVS2025に参加しました。台湾の先生たちとの交流はもうかれこれ10年になります。日本の先生たちよりも頻繁に会っているのでとても居心地よくリラックスしてるディスカッション出来ました。

また、KACに関わった人達が大活躍しており、我々もこのような発表機会を頂きました。ステントグラフトに関しては台湾の先生たちは日本よりアグレッシブに行っており、どうやってリカバリーショットをするのか考える機会も得ました。これからも台湾の大動脈外科医と共に切磋琢磨していきます。

I participated in TSVS2025 in Taiwan. I have been interacting with Taiwanese surgeons for about 10 years now.
Since we meet more frequently than with Japanese surgeons, we were able to have very comfortable and relaxed discussions.
Furthermore, the people involved in KAC are doing great things, and we were given this opportunity to give a presentation. When it comes to stent grafts, Taiwanese surgeons are more aggressive than Japanese surgeons, and this gave us the opportunity to think about how to perform recovery shots.
I will continue to work hard together with Taiwanese aortic surgeons.

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尾﨑医師の現地レポート⑬in台湾

台湾、台北のTaipei Veteran General Hospitalにて2件の2R(1件はstent抜去含む)を行ってきました。
KACでトレーニングをつんだDr.TaiweiとDr.Kuoのいる病院です。
同院の麻酔科の先生も川崎幸病院の麻酔科でトレーニングをつんでおり、今年4月に訪問したときより明らかに全体のクオリティが上がっていました。彼らの成長とそれに貢献できた我々の仕事を誇りに思います。


さらに土日でTaiwan Society for Vascular Surgery (TSVS)の学会にコメンテーター&プレゼンターとして大島先生と参加してきました。
大島先生の迫力のある発表や、台湾の色々な施設のDr.とのディスカッションなど、とても有意義な学会になりました。

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尾﨑医師の現地レポート⑫inタイ

先週Bangkokにて開催のMASTERING AORTIC ROOT SURGERYという学会に招待されていたのですが、体調不良のため1日目の発表をキャンセルしていました。
同学会にはKACに二度訪問されたPhilippine Heart CenterのDr.Ricoもゲストとして参加しており、私が不在だったのにも関わらず、私やKACについて沢山の言及、賞賛をしてくれていたそうです。
Dr.Ricoや当センターで2年のtrainingをつんだDr.Pochを中心に、フィリピンでは我々をモデルとして大動脈治療のセンター化を進めようとしています。誇らしい事です。2日目に短時間でしたが会うことが出来、お互いに感謝を伝えることが出来ました。


また、基部拡大手術(Y incision)で世界的に有名なMichigan UniversityのDr. BoYangにも再会することが出来ました。以前会った時、彼がKACリトラクターに興味をもったので、blue printを送ったこともありました。(アメリカでは作れなかったそうで、日本の町工場のレベルの高さを再確認しました)
困難な環境であるほど、人が一人だけで出来ることなんて殆ど無く、全てが人と人の結びつきに助けられているという感謝を強く感じます。


川崎大動脈センターでは、2024年12月から新たな試みとして当センター医師を年単位でタイに派遣しKAS: Kawasaki Aortic Surgeryを普及するprojectを開始しています。
詳しくは国際研修活動ページをご覧ください。

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恵まれた環境に感謝―シンガポールから見えたKACの価値

シンガポールのNational University Heart CenterでVitaly教授主催のcadaver workshopに参加しました。 朝のレクチャーに始まり、病棟・ICUを見学。
気温30℃超の中でクーラーのない一般床で奮闘するスタッフを見て衝撃を受けました。

案内してくれたレジデントは英語・中国語・マレー語・方言を自在に操り、プレゼンも完璧。日本人はもっと努力せねばと痛感しました。

夜はインド、フィリピン、シンガポールの先生方の前で30分講演、その後40分の質疑応答。皆さんがKACの取り組みに強い関心を示され、普段私たちが当たり前に行っていることが、他の施設では大きな挑戦であることを改めて実感しました。恵まれた環境に感謝しつつ、さらに研鑽を続けたいと思います。

I joined the cadaver workshop hosted by Prof. Vitaly at the National University Heart Center in Singapore. The day began with a lecture, followed by ward and ICU tours. I was struck by the fact that general wards operated without air conditioning despite 30°C heat, with nurses working tirelessly under fans. The resident guiding us presented fluently in English, spoke with patients in Chinese, and could also use Malay and local dialects—a reminder of how much more effort we Japanese must make in language skills. In the evening, I gave a 30-minute dinner lecture to colleagues from India, the Philippines, and Singapore, followed by 40 minutes of intensive Q&A. Their deep interest in KAC made me realize that what we see as routine can be a significant challenge in other institutions. I feel grateful for our environment and determined to continue improving our practice.

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尾﨑医師の現地レポート⑪inタイ

Chaophrayayommarat Hospitalにて2日間の出張手術(TAR2件)をしてきました。来年で創立100年を迎える病院です。


この病院には3回目の訪問で2件目は同院のChief、Dr.Peaの前立ちをしました。止血も含めて、慣れていないとわからないポイントがわかり、自分の勉強になりました。

初めは思うようにいかないかもしれないが、同じ道を進んでいけば同じクオリティに辿り着く、わからないことがあればいつでもサポートするから、これからの多くの患者のために続けていこう!とチーム全員に伝えました。皆が信じて続けていくために、我々はより一層のクオリティを示していこうと感じました。


川崎大動脈センターでは、2024年12月から新たな試みとして当センター医師を年単位でタイに派遣しKAS: Kawasaki Aortic Surgeryを普及するprojectを開始しています。
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人工血管も国ごとに違う!?

今日のKawasaki Aortic Surgeryオンラインカンファレンス。今日は当センターで使用し始めたfrozen elephant trunkについてサイジングや適応について話し合いました。国によって使われている人工血管も違ったりして面白いディスカッションが出来ました。

Today’s Kawasaki Aortic Surgery online conference.
Today, we discussed the sizing and adaptation of the frozen elephant trunk that we started using at our center.
The artificial graft used in different countries were also different, and we had an interesting discussion.

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大動脈解離からできる動脈瘤―“大きくなる前”が手術のタイミング

大動脈解離に基づく動脈瘤は、時間が経つにつれ偽腔側の血管壁が石灰化し、血栓も多くなります。 そうなると吻合は難しく、塞栓症のリスクも増します。 大きくなる前に適切な時期で手術を行うことが重要です。定期的なフォローアップを忘れずに。

Aortic aneurysms with underlying dissection often develop calcified false lumen walls and heavy thrombus over time. This makes anastomosis more difficult and increases the risk of embolic events. Timely surgery before excessive enlargement is crucial. Regular follow-up should never be skipped.

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尾﨑医師の現地レポート⑩inインドネシア

Indonesia, JakartaにてIndonesia Aortic Masterclassという学会に参加してきました。
TAR(30分), TAAAR(1時間)の二つを講演しました。
Indonesiaは人口が2億8000万と世界4位にも関らず、Cardiovascular surgeonが300人程度だということです。
手術のことだけでなく、チームのbuilding upや緊急の搬送システムについても沢山の質問をされ、良いdiscussionが出来ました。KACの国際貢献の本領発揮だと思います。


タイ、Lampang hospitalのprof Nuttaponも一緒に招待参加しており、自身の発表、Q&Aで事あるごとに「これはKawasakiのやり方で…、Kawasakiのように…」と、もしかしたら私以上に宣伝してくれました。
コツコツと積み上げたものが、良い人間関係や友情によって、日本は勿論、アジア地域の患者さんの良い結果にさらに結びつけばいいと願います。


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詳しくは国際研修活動ページをご覧ください。

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尾﨑医師の現地レポート⑨inタイ

僧帽弁手術で世界的にも有名なDr. Taweesak主催の8th CDI-International Heart Symposiumにて招待公演をしてきました。
私の頼まれたtopicは毎度お馴染みのstent抜去でした。


食事の席でDr. Taweesak(カラオケ大好き)の30-40年前のオーストラリア留学時代の話を聞きましたが、金銭的なことや当時のアジア人への偏見を含め、かなりタフな内容でした。
しかし彼はその経験を基礎として、強いsurgeonになれたと笑いながら話していました。


苦労した人が全て成功するわけではありませんが、一流は須く苦労をしてそれに打ち勝った経験をもつ人だと思います。
昔、山本先生から聞かせて頂いたTexas時代の話も冒険の物語を聞くような感覚がありました。少し変なまとめ方かもしれませんが、皆さん、先輩達の話をちゃんと聞いておくと、必ず何かのヒントになると思いますよ。


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尾﨑医師の現地レポート⑧inタイ

Nakhon pathom hospitalという病院で基部弓部置換後の基部感染性仮性瘤に対してredo基部置換をしてきました。呼んでくれたDr Bomは7年前にKACに見学に来ており、今は上記病院でChiefとなっています。

彼は大動脈手術に時間がかかってしまうことを悩んでいると言っていましたが

「手術は運転と似ている。無理に飛ばせば事故る、正しい道を行き目的地に着くのが一番大切だし、それを続けていれば、クオリティを伴って時間も早くなりますよ」

と話しました。道の行き方を広めるのが我々の使命の一つだなと思っています。


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